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  • 執筆者の写真Yuma Dobashi Official

僕の命はそこにある



道端で狸が車に轢かれて横たわっていた。

歩いていたら、ミミズが干からびていた。

人と話していたらその人が突然、目の前を飛んでいた蚊を叩いた。


死が、周りに転がっていた。


常に、それは僕を取り囲んでいた。


だから、どうしようとか、ない。

この際、開き直りさえする。


強いメッセージを込めた歌と思うのは見当違いで、

ただ、そうだよなぁ、ということを歌いたかった。


突然動かなくなる色んな形の命の

行方を知りえないまま。

突然動かなくなったあいつの

突如訪れたあいつの

この世との別れが

なんとなく大仰に感じるだけなのだ。


林業、農業、工業、水産業は

多くの命の屍の上に成り立つ。


でも今日も車で出かけるだろう。

夜は肉を食べるだろう。


明日は蜘蛛の子供を踏むだろう。

そんなことに気がつきもせず

明日からも生きていくのだろう。

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